2024年の合格した試験で提出した答案を公開します。(開示請求しました)
LAST UPDATE: 2025/1/21
わたしが解いた問題はこちら。問1を選択しました
熊野筆×AI のストーリーを読んでいたので、それを思い出しながら書いていました。
伝統工芸品・熊野筆×AIの開発ストーリー対談|AIが導く「伝統工芸品の技術伝承」(株式会社晃祐堂) | DOORS DX
第一章 DXの実現に向けた施策と検討した情報技術
1.1 DXの実現に向けた施策
A社は、化粧や書道に使われる筆を製造販売する中小規模の企業である。職人が手作業で作った筆を一本一本検品することで品質を維持し、ブランドを確立してきた。その高い品質は国内のみならず海外でも評価を受け、需要に生産が追いつかなくなってきている。
A社製品の品質は業界トップクラスで高価格に位置し、現在は競合がほとんどいない状況である。ただし、中価格のメーカーは多く、品質は落とせない特性がある。
A社経営層は、需要増加を好機と捉え、品質を維持したまま生産量を増やすため業務を効率化する方針を掲げた。私はA社のITストラテジストとして、IT技術を活用した効率化を検討することとなった。
A社の製造ラインを分析したところ、検品作業に効率化の余地があると考えた。検品は10年以上の経験を持つ熟練社員しか実施できず、作業スピードの速い熟練社員が製造に注力できていないと判断したからである。そこで私は、自動で検品できる仕組みを検討することにした。
1.2 検討した情報技術
検品の自動化にあたり、私はAI技術の活用を検討した。なぜならば、熟練社員の検品は長い年月をかけて蓄えた暗黙知で言語化が難しく、判断ロジックを学習できる技術が必要だと考えたためである。
AIの活用ノウハウはA社になかったため、AI事業を営むB社と協力して、A社専用にカスタマイズした環境を用意することとした。
このような背景によりAI技術の検討をはじめ、施策の実行をすることとした。施策実行にあたり、次に記述するように技術検証を行い、業務への適合性などを確認することとした。
第二章 施策の実現に向けた検証とその結果
2.1 施策の実現に向けた検証
私は、新たな情報技術の活用にあたり、技術検証を行うこととした。特に、①業務要件への適合性、②非機能要件の適合性、③情報技術の継続性を確認した。
検品業務の要件は、熟練担当者に直接ヒアリングをした。しかし判定基準の言語化も難しく、100%の精度を求められる要件であった。そこで私は、新システムの用途を不良品を検出するのみに限定し、良品の最終確認のみを熟練社員が行うという提案を行い合意できた。私は良品の写真データ500枚をAIに取り込み、学習させた上で、製造ラインの製品を抜き打ち検査した。AIの判定結果と熟練社員の判定結果を比較し、追加の学習を行うこととした。
非機能要件としては、拡張性やセキュリティをB社とともに机上で確認した。AIデータはクラウドサービス上で動作しているため、拡張及び縮小は容易であると判断した。セキュリティは外部の認証規格を受けているクラウドサービスを採用し、A社責任範囲を確認した上で運用部署とも相談して問題ないと判断した。
情報技術の継続性としては、業務要件が変わっても学習によって対応できる特性から継続性は十分だと判断した。ただし、万が一に備えて障害などに対応する体制も必要であると考えた。そこで私は、B社に要件を伝え、バックアップの構成を準備することとした。
2.2 検証の結果
これらの検証を行った結果、業務要件への適合性、非機能要件への適合性、情報技術の継続性、全て問題なしと判断した。
試験的な導入を行いたいと製造部門へ相談を持ちかけたところ、業務がひっ迫している状況もありことわられてしまった。そこで私は、過去に製造ラインで勤務していた経験のある企画部メンバーが代わりに検証を行うことで、現場の負担を増やさずに実施することを提案した。製造部長から了承を得て、実際の製造ラインで95%以上の精度を出せることを確認できた。
私はこの検証結果をもとに、経営層へ本番導入に向けた提案を行うこととした。
第三章 経営層への提案と指摘を受けて改善したこと
3.1 経営層への提案
私は、これまでの技術検証の結果から、AI技術を活用して生産を効率する提案を行った。特に新たな情報技術の採用にあたり、発生するリスクとその対応を重点的に説明した。
AIの学習データに著作権で保護されたデータがある場合に倫理上の問題となることがある。今回の環境はA社が占有するサーバで、A社内で撮った写真データのみを使用する対応とした。
予算などの経営リソースも関するリスクについては、クラウドサービスを活用して一時費用を少額にしたことや、拡張や廃止が容易であることを説明した。
経営層からは、製造の現場には機械や情報技術に疎い職人が多いので、受け入れてもらえないのではないか、との指摘を受けた。
3.2 指摘を受けて改善したこと
私は経営層からの指摘を受け、検品作業者の理解を得るための改善を行った。
新システムの操作方法をマニュアル化し、作業者向けに操作デモを行う説明会を行った。また、製造部長に依頼して導入効果や導入背景を周知する活動を行った。
改善の結果をまとめて経営層に説明し、導入の承認を得た。今後は学習データの見直しなどで判定精度を高め、他工場への導入を進めていくことが課題である。
ーー以上ーー
読み直すと**「なんでこれで受かったんだろう」**という気持ちになりますが、受かったのでヨシ!
開示請求手続きを行い取得しました。これだけ文字が汚くても合格できるんだ、というご参考まで。
以上
<aside>
![]()
NAME : こざもん
SNS : X(@koz_sec)
</aside>